フィンランドのレガシー:フィスカルス・ヴィレッジ Fiskarsin Ruukki
先週土曜日。気温が−7℃、となかなか寒い朝。
週末ですが、 フィスカルス・ヴィレッジの研修があるために早起きです。
研修に参加するみんなでバスをチャーターしました。
ヘルシンキのセンターに9時集合。運転手はトントゥです。(笑)
Tonttu 運転手のトントゥ ©︎Midori Tsunoi |
予定より少し遅れてフィスカルス・ビレッジに到着。
フィスカルス・ビレッジは1600年代から始まった鍛造製品の生産で栄えた街で、最盛期の1800年代には600人以上の人々が村に住み働いていました。村には住民のための学校や病院もあったそうです。技術や世の中が変わり、生産を別の場所に移してから、村は空っぽになってしまいました。でも、美しい建築物、素晴らしい自然に囲まれたのどかな環境に惹かれた芸術系の人々が次第に移り住み始め、とうとう1996年にONOMAという共同組織を作りました。今現在は100名以上のアーティストが制作をしながら暮らしています。
Tornikellorakennus (1826)フィスカルス・ヴィレッジの時計塔©︎Midori Tsunoi |
1826年に建てられたこの建物は元は学校でした。現在はフィスカルス・ブランドの歴史を紹介する部分と現在の製品を販売するショップ、さらにフィスカルスに工房を持つ作家たちの製品販売スペースになっています。
当時を再現するジオラマ©︎Midori Tsunoi |
Ruukinkonttori 1765年に地主の住居として建てられた。
現在はフィスカルス・ヴィレッジの不動産関係の事務所として使われています。©︎Midori Tsunoi
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Navetta 石造りの牛舎。1921年にLars Snockの設計で造られた。
当時は150頭もの牛がいましたが、現在は手作りロウソク工房として使われています。©︎Midori Tsunoi
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工房にはショップが併設。
カラフルなロウソクがまるでキャンディーのようで楽しいです。©︎Midori Tsunoi
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工房の様子です。©︎Midori Tsunoi |
こんな時、心を温めれくれるのは、ロウソクです。屋内でも屋外でも沢山のロウソクをつかいます。我が家でも朝起きたらすぐ灯し、夕方から寝るまでづっと灯しています。こうするだけで、なぜか気持ちがすっと軽くなるんです。
©︎Midori Tsunoi |
出発は15時ちょうど。太陽がもうこんなに低くなっていました。
1600年代にここに鍛造所を始めた時にはそれから400年後に世の中がどうなっているかは見えたはずはないのですが、それでもこのフィスカルス・ビレッジは形を変え続けながら生き続けています。近頃改めてレガシーについて考える機会が多くなりましたが一つの成功例と言えるのではないかな、と思いながら帰途につきました。
フィスカルス・ヴィレッジHP
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